ハムスターはこんなに小さい動物なのに、トイレを覚えてくれます。毎日のチェックでトイレにおしっこの跡があると、「今日もきちんとありがとう!」とハムスターに声をかけてしまいます。
ですが、飼育初めの頃はトイレを覚えてくれませんでした。せっかくトイレを設置しても、別のところでおしっこをしてしまいました。
しかし、きちんとしつけすることで、トイレを覚えてくれました。
本記事では、ハムスターのトイレの覚えさせ方について、私が実際に行ったことを交えて紹介します。
なお、本記事は私が飼育しているゴールデンハムスターとジャンガリアンハムスターの場合になります。ロボロフスキーハムスターは、広くマーキングする習性があるためにトイレを覚えない場合が多いです。
また、ハムスターのトイレのしつけは「おしっこ」のみになります。「うんち」はところ構わずしてしまうので、しつけることができません。
しつけのポイント
しつけのポイントです。
- おしっこで濡れた床材の一部をトイレに入れて、おしっこの臭いをトイレにつける
- おしっこをした部分の床材はきれいに取り除いて、念入りに拭き掃除をする
- ケージ内の四隅や縁の色が濃い床材がおしっこで濡れた床材である可能性が高い
ハムスターの習性
まず、なぜおしっこだけはトイレを覚えるのか、ハムスターの習性を理解したいと思います。
野生のハムスターは、自分の巣穴の中にトイレ部屋をつくり、おしっこは必ずトイレ部屋で行います。一度トイレの場所を決めたら、決めた場所以外ではおしっこをしなくなる習性があります。これは天敵から身を守るための工夫です。もしいろいろなところにおしっこをしてしまうと、おしっこの臭いで天敵に見つかってしまいます。これを防ぐためにトイレの場所を決めているのです。
トイレをしつけるメリット
この習性を利用して、飼育下のハムスターにトイレを覚えてもらうのですが、そのメリットは次のようなものがあります。
清掃が楽
ハムスターがトイレを覚えてくれることで、日々の清掃はトイレ砂の交換だけになり、清掃が楽になります。もしトイレを覚えない場合、床材をマメに掃除しないと臭いが目立つようになってしまいますし、湿り気は雑菌の元になり不衛生になります。
臭いを抑えられる
ハムスター飼育での臭いの原因のほどんどはおしっこです。なのでトイレ掃除だけで臭い対策ができるようになります。
臭いについては別記事にしております。
トイレの設置場所
まずはトイレは巣箱から離れたケージの隅に設置してください。
多くのハムスターは巣箱から遠いケージの隅でおしっこをする習性があるので、そこにトイレがあれば自然とそこでおしっこをするようになり、トイレを勝手に覚えてくれます。覚えてくれれば特にしつけは不要です。
もしも初めにトイレ以外でおしっこをしてしまう場合は、しつけが必要になってきます。
もしくは、おしっこする場所が毎回同じ場所の場合は、その場所にトイレを設置することも手です。
トイレのしつけ
遊具は撤去する
まず、トンネルやひんやりマットといった遊び道具等を置いている場合、一旦撤去しておいて下さい。これは、寄り道する場所が多くなると、ハムスターがトイレの場所を分からなくなってしまうためです。
おしっこで汚れた床材をトイレに入れる
床材の上でおしっこをしたなら、そのおしっこで濡れた床材の一部をトイレに入れて、おしっこの臭いをトイレにつけます。ただ、どこでおしっこをしたのか分かりづらいと思いますので、探し方を後述します。
おしっこをした場所を掃除する
同時に、おしっこをした部分の床材はきれいに取り除いて、念入りに拭き掃除をします。これは、おしっこの臭いを取り除くためです。臭いが残っていると、再びそこにおしっこをする可能性がありますので、念入りに拭いて臭いを落とします。
しばらくはトイレ砂を残す
トイレからのみおしっこの臭いがするようになれば、ハムスターはそこが前回おしっこをした場所だと思い、トイレでおしっこをしてくれるようになります。
しかしここで安心してトイレを掃除してしまうと、せっかく覚えたトイレを忘れてしまうことがあります。トイレに臭いを残す為に、ケージ清掃の際は古いトイレ砂を少し残して、新しい砂を入れるようにします。これを1ヶ月程続けます。
汚れた床材の探し方
下の写真、赤丸内がおしっこで汚れた部分です。床材にもよると思うのですが、このように床材の色が若干濃くなっているところを疑ってみてください。触ってみると湿っているので分かると思います。ハムスターは端におしっこをする習性がありますので、ケージ内の四隅や縁を疑ってみてください。ハムスターは日に数回はおしっこをしますので、数時間おきに確認してみれば、いずれ見つかるかと思います。
床材の種類の中では、マルカンの「ふわふわベッド」はおしっこの位置が分かり易かったです。写真もこの床材です。逆に、ジェックスの「消臭ペーパーマット」や三晃商会の「広葉樹マット」は分かり辛かったです。
床材でおしっこがなかなか見つからない場合、ホイールを確認して頂くのもよいと思います。下の写真のように濡れたような跡があり汚れていたのなら、これがおしっこです。お迎え初期は落ち着かないためホイールでおしっこをすることも多いです。このため、床材でおしっこが見つからない場合はホイールを確認してみてください。
トイレでおしっこをしない場合
前途のよう、ハムスターは1箇所でおしっこをする習性を持っていますが、飼育されている環境下ではトイレでおしっこをしない場合もあり、その理由もあります。いくつかの理由とその対処を挙げます。
トイレが遠すぎる、または近すぎる
トイレは巣箱から離れた隅がよいとされていますが、ケージが広くトイレまで距離がある場合、トイレに行く途中でおしっこをしてしまう場合があります。逆に巣箱とトイレが近すぎる場合、匂いが近すぎて巣箱とトイレを区別できないことがあります。このような場合は、巣箱とトイレを適切な距離に設置し直してみてください。
トイレまでの道のりが怖い
お迎えしたばかりのハムスターの場合、神経質になり、トイレまで行くのが怖く感じ、巣箱でおしっこをしてしまう場合があります。静かな環境にするなど、まずは落ち着けるように環境を整えてください。
ケージの大清掃をした
あまり慣れていないタイミングでケージの大掃除をした場合、トイレ以外でおしっこをしてしまう場合があります。これはハムスターが巣を荒らされたと勘違いし、安心できないためです。トイレしつけの間は、大掃除は控えたほうがよいと思います。
トイレの位置を移動した
トイレの位置を移動しても、ハムスターは元の位置でおしっこをする場合があります。これは以前の場所に匂いが残っているためと考えられます。なので、元の場所を念入りに掃除して匂いを消してください。そして新しいトイレにおしっこの匂いがついたものを入れて、トイレだと認識してもらいましょう。
「ハムスターのトイレのしつけ方!おしっこで汚れた床材の探し方も」のまとめ
ハムスターはその習性からトイレを覚えます。しつけのポイントは以下です。
- おしっこで濡れた床材の一部をトイレに入れて、おしっこの臭いをトイレにつける
- おしっこをした部分の床材はきれいに取り除いて、念入りに拭き掃除をする
- ケージ内の四隅や縁の色が濃い床材がおしっこで濡れた床材である可能性が高い
では、よいハムライフを!
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