ハムスターの毛づくろい アレルギー症状との違いなど

私が初めてハムスターを迎えた際、ペットショップの店員さんから「最初は床材のアレルギーに気をつけてください」と言われました。飼育書にも同じこと書いてありましたし、ネットにも同じ情報があったので、「もしもハムスターが痒そうにしていたら床材を変えなければ」と考えていました。

そして、ハムスターを迎えて落ち着いた頃に様子をみていると、せわしなく身体を掻いてているではありませんか。「アレルギーかも!?どうしよう・・」と当時の私は慌ててしまいました。直ぐに低アレルギーである紙製の床材を購入して、床材を変えてみたのですが、変わらずの状況。痒そうに(当時の私にはこう見えた)身体を掻いています。

プロに見てもらおうと、掻いている様子をスマホ動画に撮り、ショップ店員さんに見てもらいました。言われた言葉は、

「これ、ただの毛づくろいですよ、心配しないで大丈夫です。」

とのことでした。ほっとしました。よかったのですが、少しだけ恥ずかしかったです。店員さんに詳しくお話を伺うと、アレルギーが出た場合は痒がる他に後述する他の症状があるそうです。

こんなことがあり、ハムスターの毛づくろいについて調べてみた経緯があります。この記事では、ハムスターを初めて飼育される方が私のような勘違いをしないよう、ハムスターの毛づくろいについて、アレルギー症状との違いに触れながらまとめております。

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毛づくろいとは

毛づくろいとは、口や手足を使って自分の唾液を身体の毛につける動作のことです。グルーミングとも言います。猫の毛づくろいでおなじみな仕草かと思います。とてもかわいらしい仕草ですよね。

毛づくろいの意味

毛づくろいをすることには、以下のような意味があります。毛づくろいはハムスターの身体や心の調子を整えるための動作になります。

安心する

毛づくろいで身体に自分自身の臭いを付けることで、安心・リラックスしています。

また、突然の物音で驚いたり、足を滑らせて転んだときなど、緊張や不安・驚きなどを感じたとき、気持ちを落ち着かせるために毛づくろいをすることがあります。

このように一見すると状況とは関係ない行動をすることを「転位行動」と呼びます。転位行動はハムスター以外でも見れらる行動です。ウィキペディアによると、人間のやけ食いも転位行動のひとつだそうですよ。

身体を清潔に保つ

ハムスターの体毛は皮膚を守っております。体毛についた細かな汚れやホコリを毛づくろいで絡めとることで、身体を清潔に保ち、毛玉や皮膚の病気の予防をしています

体温を調整する

人間は暑いと汗をかきます。汗が蒸発するときに気化熱という現象で熱が奪われることで、体温を下げています。このように汗には体温調整の役割があります。

ところが、ハムスターは人間と違ってほとんど汗をかかないので、汗で体温を調整することが困難です。そのため、毛づくろいで体温調整をしています。

熱い時は毛づくろいで体毛に唾液をつけることで、唾液の蒸発による気化熱で体温を下げます。

反対に寒い時は、毛づくろいで体毛をふんわりさせて空気を体毛の隙間に含ませることで、体温を外に逃さないようにしています。ダウンジャケットのようですね。

毛づくろいのシチュエーション

ハムスターがよく毛づくろいを行うシチュエーションです。

  • 寝起き
  • 食後
  • 飼い主が触った後
  • 床材を交換など清掃をした後
  • レイアウト変更など新しい環境にした後

上記のようなシチュエーションでの毛づくろいは、何の問題も無い行動です。そっと見守ってあげてください

寝起きのハムスターは、身体の調子を整えようと毛づくろいをします。寝起きの毛づくろいはしつこいくらいに行うので、一番よく目にするシチュエーションかもしれません。

ご飯やおやつを食べ終わったハムスターは、リラックスしようと毛づくろいをすることがあります。

飼い主がハムスターを触った後、ハムスターは自分の身体から自分以外の匂い(飼い主の匂い)がするため、毛づくろいで匂いを落とそうとします。

ケージの掃除で床材交換等をした後は、いつもの場所に自分の匂いが無くなってしまい、不安になっています。このため、毛づくろいをして落ち着こうとします。

新しい環境になって驚くと、落ち着くために毛づくろいをすることがあります。前途の転位行動です。

慣れてきた目安に

お迎えしたばかりのハムスターは、新しい環境に慣れていなければ、巣箱に籠もってあまり姿を見せません。ですが、いずれ飼い主に姿を見せるようになります。もし毛づくろいする姿を見せるようになったなら、それは新しい環境に慣れてきている証になります。

アレルギー症状との違い

ハムスターの場合の毛づくろいは、ほとんどは機嫌がよいときに行われるものです。なのでハムスターが毛づくろいしている姿を見たとしても、基本は心配する必要はありません。

しかし、中にはアレルギーなどの病気の現れが毛づくろいのように見えることがあり、この場合は注意が必要な行動になります。どのように見分ければよいでしょうか。

次のような毛づくろいや症状を見せたら、アレルギーや皮膚病の心配があります。いずれの症状の場合でも、動物病院に向かったほうがよいです。

同じ部位をずっと掻いている

通常の毛づくろいは、身体全体に行います。特定の場所だけを毛づくろいすることはありません。なので、同じ部位だけを掻いているのでしたら、毛づくろいではなくそこが痒くて掻いている可能性があります

体毛が剥げる、皮膚が赤くただれている

アレルギーの場合、体毛が剥げて赤くただれた皮膚が見えるようになります。私が飼育しているハムスターはアレルギーになったことが無いのですが、写真でアレルギーをおこしたハムスターを見たことがあります。見た目で炎症を起こしていることが直ぐに分かるほど、痛々しい状態になりますので、直ぐに分かると思います。

くしゃみをする、鼻水がでる

アレルギー症状のひとつで、くしゃみをしたり、鼻水をだす場合があります。

「ハムスターの毛づくろい アレルギー症状との違いなど」のまとめ

毛づくろいはハムスターの身体や心の調子を整えるための動作で問題ない仕草です。

ただし、アレルギー症状により身体を掻いている場合もありますので、注意して観察してあげてくださいアレルギーが疑われる場合は動物病院へ向かってください

下の動画は毛づくろいの様子です。ではよいハムライフを!

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